時折こんな問い合わせをいただきます。
「給仕盆の裏がガタガタで仕上げが非常に悪いのですが・・・・。」
「裏の筋が欠けているので交換してください・・・。」
などのお電話やメールです。
これは当社の製品「給仕盆」の裏です。
筋がたくさん入っていますが、「がら筋」と呼ばれています。
刃物で引掻いたようなキズは敢えて着けられています。
この「がら筋」もそうですが、香川漆器独特の木地つくりの桟俵(さんだわら)という渦文様は仕上がった後の陰影を楽しみます。
陰影が顕著に現れるのが「象谷塗」です。
創始者・玉楮象谷(たまかじ ぞうこく)の名を取り「象谷塗」と呼ばれています。
木地に漆の塗りを繰り返し、最後に池や川辺に自生する真菰(まこも)の粉をまいて仕上げます。
民芸的味わいが深く、使い込むほどに“つや”が出て渋みを増す特徴があります。
日本全国にはたくさんの漆器産地があります。
香川漆器もよろしくお願いします。